転生する前で、再会した時の僕からの
(ずっとこういう話を書き続けちゃうんで、ななちゃんが書きやすくなれるところまでは、ちょっと端折ります)
何回か直接会って、話をした。
君は、ずっと僕のことを好きだったと言った。色々あったけれど、僕じゃなきゃダメだ、と。
僕は、人生で一番君のことが好きだった。ほかの誰かと一緒にいても、君への恋心は誰にも勝っていたとも思う。
「今は?」
君は僕に問いかける。僕は少し返答に迷う。
「今は、どうだろう」
君がこうして目の前にいるだけでも、少し前の僕には考えさえしなかったことだ。だから、思考が現実についていっていない。
「今も私のこと好きですか?」
君は再び確認する。
好きかどうかという質問は、君と離れている間にも何回かされた。僕は、誰かを嫌いになることはほとんどないので、「好きか嫌いか」という選択肢が出てきたときに、「嫌いではない」という曖昧な答えしかしてこなかった。
ただ、今はそういう答えを、君が望んでいないことくらいは、鈍感な僕にでもわかる。そして、僕はこの場に覚悟を持って来ているつもりだった。
きちんと、今の自分とも、これまでの自分とも向き合って、気持ちの整理をしたはずだった。けれど、その場になってみると、不安になってしまうところは、出てくる。
気持ちの面では、自分自身、何度も自問自答して答えは出ていた。
僕はずっと君のことが誰よりも好きだ。
それは、間違いないことだ。
ただ、君のことを好きだと言っても、君を幸せにできるかどうかの自信は、時々なくしてしまうことがある。僕は、そんなに良い人ではないからだ。
「そうなんだ。仕方ないよね。ずっと離れていたんだもん」
君は、寂しそうに、そう言う。
「ちょっと、待ってもらっていいかな?」
僕は、自分自身が、勇気をもって不安を振り払う時間が欲しかった。
「待つ? うん、急に連絡したのは私でもん。すぐに答えられないよね。待っているからいいよ」
君はそう言って、笑う。
強がって笑うのは悲しく見える。
「いや、本当にちょっとでいいんだ」
僕は、言葉を使うのが難しく感じる。
本当に、ちょっと、少しの時間でいいんだ。
僕は、複雑に絡み合う自分の思考の中で、こう思う。
複雑に悩んでいる時間がもったいないよね。
シンプルに考えてみたら?
「奈々さん」
僕は、君の名前を口にする。
君が僕を見る。
その姿を、僕は愛おしいと思う。
君が不思議そうに僕を見て、言葉を落とそうとする前に、僕は君に告げた。
「結婚しよう」
(ひひ。)
(だいぶ端折りました。こんな話を書き始めたら一冊の本になるくらいに書き続けるよ?笑。これで、ななちゃんが書いたところに繋がる感じで始めます。よろしくね)